速報! 2021年12月
2014年10月、i-station(歯科矯正用アンカースクリュー)が産声を上げて7年、
進化した“i-stationα”が遂に誕生しました!!
2021年、年の暮れ、突如吉報が入ってまいりました。
i-stationα(歯科矯正用アンカースクリュー)が遂に薬事承認されました。
i-stationαは上顎でも下顎でも使用でき、様々な症例を治療することができるようになりました。
主な特徴として、i-screwαIIIは通常のスクリューよりも1.5倍以上の抵抗力があります。
i-platformは今まで1種類でしたが、i-platformαは6種類あります。
i-platformαIIは3つのアタッチメントがあり、前歯、臼歯、遠心部にi-armαを装着できます。
i-platformαIIIは4本のi-screwαIII上に装着でき、骨が薄い症例に適応します。
i-platformαIVはどのような2本のスクリュー間距離でも装着できます。
i-platformαVは下顎にも最適な形状で、下顎の様々な歯の移動が可能です。
このようにi-stationαはこれまで困難であった歯の移動を可能にし、矯正治療の幅を広げました。
新しい時代の幕開けです!
日本先進矯正歯科学会学術大会japanese advanced orthodontic conferenceMessage大会長ご挨拶
警鐘を鳴らす加速する歴史の歩み
「私たちは忘れられがちな法則を思い返す必要がある。」とミッテラン大統領の元特別顧問のジャック・アタリ氏は提言する。
実現の可能性が非常に高いと考えられることは、一般的な予想よりもずっと早くに起こるという法則である。
加速する歴史の歩みは、気候変動から証明される。
気候変動が現実であることは繰り返し発表され、証明され、記録されてきた。
このまま対策を講じないと、2050年頃起きると言われている地球の不可逆的な崩壊が、2025年にも起こりうる。
身の回りもそうである。「出来事はすぐには起こらないだろうし、起こらないかもしれない。だから心配ない」と考える。
ところが倒産や死別、破局といった不幸な出来事は予想よりずっと早くに起こりえる。
「部屋にいる象」というフレーズがある。
誰もが知っているけれど、問題が大きすぎて見て見ぬふりをするということを意味している。
我々矯正歯科の世界では、コロナ禍であぶり出されたデジタル化の遅れが鮮明になった。
また既得権益の保守、規制によるイノベーションの抑圧、
知識不足の歯科医師によるマウスピース治療のトラブルや治療レベルの低下など、多くの問題を抱える。
難題に機敏に対応するのか、見て見ぬふりをするのか。
サバイバルの鍵は、先手を打つことである。
我々は岐路に立たされている。
第四回日本先進矯正歯科学会学術大会
大会長 斉宮康寛
日本先進矯正歯科学会学術大会japanese advanced orthodontic conferenceInvited Speaker招待講演者
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HIROHIDE ARIMOTO
有本 博英
■タイトル
デジタルに翻弄される矯正歯科界とデジタルで揺さぶりをかける矯正歯科治療
■抄録
歯科におけるデジタルトランスフォーメーションは2000年ごろの口腔内写真やX線写真のデジタルデータ化が始まりである。これにより、データのクラウド保管、電子カルテなど、膨大なファイルの整理がソフトウェア上で行われる様になった。しかし本当のインパクトは歯列形態の3次元情報のデジタル化である。このデジタル化された歯列3次元情報を使ってマウスピースをプリントし、矯正治療を行うというデジタルマウスピース矯正治療とも言える方法が、アラインテクノロジー社のインビザラインであり、1997年に創業された。そして、2017年、口腔内スキャナーiTero Elementが日本で発売開始されて爆発的に普及し、同時にアラインテクノロジー社創業から20年を経て、初期の特許が切れ、さまざまなデジタルマウスピース矯正装置が出現し始める。これにより、日本の矯正歯科界はまさに大きは変化に翻弄されている様に思える。本講演ではこれらの変化について3つの側面、すなわち治療システム・ドクター・患者の側面から解説する。また、症例を通じ、この新しい治療システムが従来の治療システムとは異なる可能性を持つことを示す。
■略歴
和歌山生
1991年 大阪歯科大学
1995年 同大学院卒(歯科矯正学)
1996年 大阪歯科大学助手(歯科矯正学講座)
■所属学会
日本非抜歯矯正研究会創設メンバー マスター会員
米国アングルソサエティレギュラーメンバー
インビザラインジャパン社ファカルティ
■論文、出版
『非抜歯矯正治療- Molar Oriented Orthodonticsの実際(医歯薬出版 2011)』共著者
『一歩抜け出す未来志向の歯科医ライフ(医歯薬出版 2014)』共著者
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YASUHIRO ITSUKI
斉宮 康寛
■タイトル
速報! 2021年12月
2014年10月、i-station(歯科矯正用アンカースクリュー)が産声を上げて7年、
進化した“i-stationα”が遂に誕生しました!!
■抄録
2021年、年の暮れ、突如吉報が入ってまいりました。
i-stationα(歯科矯正用アンカースクリュー)が遂に薬事承認されました。
i-stationαは上顎でも下顎でも使用でき、様々な症例を治療することができるようになりました。
主な特徴として、i-screwαIIIは通常のスクリューよりも1.5倍以上の抵抗力があります。
i-platformは今まで1種類でしたが、i-platformαは6種類あります。
i-platformαIIは3つのアタッチメントがあり、前歯、臼歯、遠心部にi-armαを装着できます。
i-platformαIIIは4本のi-screwαIII上に装着でき、骨が薄い症例に適応します。
i-platformαIVはどのような2本のスクリュー間距離でも装着できます。
i-platformαVは下顎にも最適な形状で、下顎の様々な歯の移動が可能です。
このようにi-stationαはこれまで困難であった歯の移動を可能にし、矯正治療の幅を広げました。
新しい時代の幕開けです!
■経歴
1991年 東北大学歯学部卒業
1997年 鶴見大学大学院歯科医学博士号取得
1997年 日本矯正歯科学会認定医取得
2001年 神宮前矯正歯科開設
2006年 医療法人社団スマイルクリエート設立
2009年 日本矯正歯科学会専門医取得
2014年 第11回ヨーロッパ舌側矯正歯科学会にてベストスピーカー賞受賞
2017年 日本先進矯正歯科学会 会長
■所属学会
日本矯正歯科学会
日本口腔インプラント学会
日本口蓋裂学会
日本顎変形症学会
ヨーロッパ矯正歯科学会
アメリカ矯正歯科学会
World Federation of Orthodontists
Member of Angle Society
■論文、出版
1、 正常者および開咬者における嚥下時の舌筋,口腔周囲筋および咬筋筋活動の機能的相違-筋電図学的ならびに頭部X線計測学的研究 日本矯正歯科学会雑誌 55(6)461-476 1996
2、 A new palatal implant with interchangeable upper units, Journal of Clinical Orthodontics 43(5), 318-323, 2009
3、 Temporary anchorage device with interchangeable superstructure for mandibular tooth movement, Journal of the World Federation of Orthodontists 2(1), e19-e29, 2013
4、 A TAD-based system for camouflage treatment of severe skeletal class III malocclusion, Journal of Clinical Orthodontics 50 (7), 401-412, 2016
5、 i-Station clinical applications: Attain the ultimate in treatment for difficult maxillary prognathism, Orthodontic Yearbook 2016, 127-134, the Quintessence, 2016
6、 i-stationの臨床応用 上顎前突を極める。 矯正イヤーブック2016.127-134 ザクインテッセンス2016
7、 Multipurpose orthodontic system using palatal implants for solving extremely complex orthodontic problems, Journal of the World Federation of Orthodontists 6, 80-89 2017
8、 i-stationの臨床 メカニクスその先へ
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EISAKU IMAMURA
今村 栄作
■タイトル
歯槽堤欠損における歯槽骨形成&保存術~自家骨そして人工材料の可能性~
■抄録
歯が欠損しますと周囲の歯槽骨は吸収し、歯肉や歯槽粘膜などの軟組織もそれに伴って垂直的、水平的な形態変化を生じます。特に審美領域においての歯槽骨の欠損や陥凹に伴う歯肉の審美障害は可能な限り避けたいため、古今東西において自家骨や他家骨、人工骨やコラーゲン製剤、メンブレンや同時軟組織移植などによる様々な歯槽堤温存術が行われてきました。我々の病院にも歯槽堤欠損後の形成術(再建術)相談や、大きな根尖病巣や周囲の骨欠損を伴っているような歯の外科的処置を、抜歯前での診断や処置として依頼される場合があります。今回私は当院における過去20年の臨床において、当院で行ってきた自家骨や臨床治験材料を含めた様々な人工代用骨、材料による歯槽堤形成&保存術について述べたいと思います。矯正治療前の処置としては未知な部分もありますが、矯正治療終了後の歯牙欠損部分や歯槽堤欠損においては、有用性があるかと考えております。
今回の内容が、日々矯正臨床に取り組んでおられる矯正医そしてスタッフの皆さんに少しでも役に立てれば幸いです。
■略歴
1991年3月 東北大学歯学部歯学科卒業
4月 鶴見大学歯学部口腔外科学第1講座入局
10月 長野県厚生連佐久総合病院歯科口腔外科研修医
1993年4月 横浜労災病院歯科口腔外科勤務(研修医、専修医)
1995年4月 東芝林間病院歯科口腔外科勤務
1996年4月 鶴見大学歯学部口腔外科学第1講座助手
1996年10月 横浜労災病院歯科口腔外科勤務(医員、医長)
2001年6月 横浜総合病院歯科口腔外科部長
2005年4月 同病院医局長兼任(2009年3月まで)
2005年8月 桐蔭横浜大学医用工学部客員教授(2012年3月まで)
2015年4月 横浜総合病院 院長補佐兼任 現在に至る
歯学博士(昭和大学口腔解剖学講座)
ITI member
■所属学会
日本口腔外科学会認定専門医
アジア口腔顎顔面外科学会(Asian AOMS)会員
日本顎変形症学会 会員
頭蓋顎顔面外科学会 会員
口腔インプラント学会 会員
顎顔面インプラント学会 会員
日本口腔診断学会 会員
日本口腔ケア学会 会員 他
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JUN UECHI
上地 潤
■タイトル
デジタルテクノロジーによる新しい3次元診断と顔面非対称の治療戦略
■抄録
顔面非対称を伴う不正咬合症例は、上顎骨や下顎骨が側方に偏位して水平的顎間関係に不調和を生じたもの(shifting type)、水平面上で回転して前後的顎間関係に左右差を生じたもの(yawing type)、前頭面上で回転して垂直的顎間関係に左右差が生じたもの(rolling type)が混在しており、顎顔面骨格の形態は多様性と複雑性に満ちている。
この治療を成功に導くためには,水平的、前後的、垂直的顎間関係とデンタルコンペンセーションを三次元で定量的かつ体系的に理解できる環境のもとで問題点を抽出し、カムフラージュ矯正または外科的矯正治療のいずれかの方法で、それらの問題を解消する実現可能な治療のゴールを設定しなければならない。そして、適切な力系と順序を設定するのはもちろんのこと、外科的矯正治療の場合においては、サージェリー・ファースト法で行うか、従来法で行うかについて、歯の移動の効率性を考慮して的確に判断する必要がある。
これらの要求にこたえるために、演者は約15年にわたり母校の北海道医療大学歯学部歯科矯正学教室においてデジタルテクノロジーを活用した新しい 3 次元診断システムの開発に携わり、実際の臨床に用いてきた。このシステムの特徴は、仮想化した患者モデルの顎顔面骨格を脳頭蓋上顎複合体,下顎骨,上顎歯列,下顎歯列の4要素に細分化して各要素に空間座標系を設定し、要素間の相対的位置・姿勢を定量することで患者固有の形態的特徴を 3 次元で理解・整理できる点にある。本システムは、開業医で運用するには時間的コストと人的コストが高く、改良の余地は大きい。しかし将来の 3D セファロメトリーの原形となり得る方法と期待している。
今回の講演では、この方法で診断・治療した顔面非対称治療の実例をできる限り供覧する。そして開業医の立場でデジタルテクノロジーを活用する方法について皆様とともに考える機会にできれば幸いである。
■略歴
1969年 沖縄県名護市生まれる.
1997年 北海道医療大学歯学部歯学科卒業
北海道医療大学歯学部歯科矯正学講座 卒後研修医
1998年 北海道医療大学歯学部歯科矯正学講座 臨床研修生
2000年 北海道医療大学歯学部附属病院 病院助手
2002年 日本矯正歯科学会 認定医
2003年 北海道医療大学歯学部歯科矯正学講座 助手
2007年 北海道医療大学歯学部口腔構造・機能発育学系歯科矯正学分野 助教
2008年 博士号(歯学)取得
2010年 北海道医療大学歯学部口腔構造・機能発育学系歯科矯正学分野 講師
日本矯正歯科学会 指導医
2012年 北海道矯正歯科学会 理事
2016年 矯正歯科専門クリニック(北海道旭川市) 副院長
2017年 矯正歯科専門クリニック(北海道旭川市) 理事長
2020年 医療法人社団ミライオルソ旭川公園通り矯正歯科(法人名・クリニック名を変更) 理事長
現在に至る.
■所属
医療法人社団ミライオルソ旭川公園通り矯正歯科
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JOJI TAKAYANAGI
高柳 譲司
■タイトル
リンガル矯正装置とアライナー型矯正装置の併用
■抄録
現在全顎的な矯正装置の種類としてラビアル矯正装置、リンガル矯正装置そしてアライナー型矯正装置が存在する。どの矯正装置を選択するかは、主に患者の生活スタイルや要望によって決定されることが多く、単一の矯正装置を使用して完結することが多い。
しかし、どの矯正装置もそれぞれ特徴があり、単一の矯正装置で全ての歯の動きを網羅することが困難な場合がある。特にリンガル矯正装置やアライナー型矯正装置は歯の動きに制限を伴うことが多く、ディテーリングに時間が長くかかってしまう事もしばしば見受けられる。これは患者だけでなく我々にとっても大きな負担となる。
そこで当院では先にリンガル矯正装置で治療を行い、ディテーリング時にアライナー型矯正装置を併用するハイブリッドな矯正治療を行なっている。そのことにより、治療期間を減少させるだけでなく治療結果の向上にも大きく影響していると感じている。今回はどのようにリンガル矯正装置とアライナー型矯正装置を併用しているかについて発表したいと思います。
■略歴
2001年 明海大学歯学部卒業 同大学歯学部歯科矯正学講座入局、同大学歯学部大学院入学
2005年 明海大学歯学部大学院卒業 歯学博士取得
明海大学歯学部歯科矯正学講座臨床非常勤講師
2008年 舌側矯正専門クリニック「イーライン・竹元矯正 歯科」入社
同クリニック 副院長就任
2012年 舌側矯正専門クリニック「イーライン・竹元矯正歯科」退職
2012年 表参道高柳矯正歯科開設
2020年 医療法人社団J.TAKAYANAGI ORTHODONTIC OFFICE 開設
2021年 クリニック移転
■所属学会
日本矯正歯科学会(認定医)
世界舌側矯正歯科学会 WLSO(active member 認定医)
ヨーロッパ舌側矯正歯科学会 ESLO(Titular member 専門医)
日本舌側矯正歯科学会 常務理事
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RYUZO FUKAWA
布川 隆三
■タイトル
世界の矯正歯科医から学んだ私の矯正治療の実際と将来への展望
~Hybrid Invisible applianceによる各種不正咬合へのアプローチ~
Future Oriented Invisible Orthodontics Led by Specialists
■抄録
私の矯正歯科専門医としての臨床経験を振り返ってみると、1990年代はTweed法を基盤にしたレベルアンカレッジ法、アレキサンダー・テクニックなど小臼歯抜歯によるメカニカルな治療法、いわゆるアングルスクールの考え方を踏襲した日々であったように思う。その後、2000年になり自分の臨床にリンガルブラケット矯正法を一つの選択肢として取り入れると共に、オーソアンカースクリューやプレートを活用することで外科矯正なしでも矯正治療だけでのアプローチいわゆるCamouflage治療が可能となった。一方、元々上下顎骨の顔面に対する偏位およびその変形によるOcclusal cantが存在したり、不正咬合による大きな骨格のズレのある患者に対して矯正装置+オーソアンカーによるデンタル・コンペンセーションによって機能的咬合のみならず患者の満足し得る理想的審美感(例えばガミースマイルの残存など)という治療結果を得るのには限界があるのも事実である。
今回の講演では矯正装置+オーソアンカー(Maxillary Skeletal Expanderを含む)を使用したデンタル・コンペンセーションによるリンガル治療での難症例へのCamouflage治療によるアプローチ法の紹介とそれらの幾つかの症例に対する有限要素法による検証も行いたいと思う。デリケートなリンガル治療の弱点を補うだけでなく患者さんに寄り添う治療、いわゆるNarrative Based Dentistry(患者との対話と信頼関係を重視し、サイエンスとしての歯科医学と、人間同士の触れあいの間を埋めるものでもある)の考え方を基盤にし、リンガル治療だけではなくラビアルやインビザラインとのコラボで安心・安全の患者にやさしいハイブリッド・インビジブルアプライアンスのアプローチについても紹介したい。
■略歴
1980年 大阪歯科大学卒業後、同大学矯正学教室にて歯科矯正学を専攻
1991年 歯学博士を授与される
布川矯正歯科医院開設(東大阪市にて)
1993年 米国カリフォルニア F.A.C.E(医学生涯継続教育財団)コース 修了
2000年~2017年 フランス、パリ大学 Didier FILLION のもとで、舌側矯正治療を研鑚
2001年 英国矯正歯科認定医(M-Ortho)取得
2006年 日本矯正歯科学会専門医、指導医取得
日本成人矯正歯科学会専門医取得
2010年 世界舌側矯正歯科専門医(WBLO)取得
2016年 ヨーロッパ矯正歯科上級専門医(EBO)取得
■資格
日本矯正歯科学会 臨床指導医・指導医・認定医
日本成人矯正歯科学会 総合指導医・認定医
米国 Edward H.Angle Southern California 矯正歯科学会正会員
ヨーロッパ矯正歯科上級専門医(EBO Member)
英国矯正歯科認定医(M-Ortho member)
米国ツイード矯正歯科学術会Regular member
WBLO(The World Board of Lingual Orthodontists) Founding Member
日本舌側矯正歯科学会(JLOA)Active member
ヨーロッパ舌側矯正歯科学会(ESLO)Titular member
■職歴
WSLO(World Society of Lingual Orthodontics)世界舌側矯正学会会長
WBLO(The World Board of Lingual Orthodontists)初代会長
元大阪医科大学 応用外科学講座非常勤講師(1998~2021)
元日本舌側矯正歯科学会会長(2008年~2010年)
元近畿矯正歯科研究会会長(2004年~2005年)
元北京首都医科大学 客員教授
元徳島大学歯学部歯科矯正学教室非常勤講師
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MASAHIKO MICHIDA
道田 将彦
■タイトル
矯正専門医院の継承におけるデジタルソリューション
■抄録
背景、目的
当院は 2020 年に 40 周年を迎えた小児・矯正歯科専門医である。私が医院に帰属して 7年になるが過去 40 年分の石膏模型やカルテ資料等が保存されている。これらの膨大な資料は他医院でも問題となっている。今回の発表では莫大な量の整理や、今後の先進治療に現在できるデジタルソルーションの可能性を示したい。
方法
石膏模型による経過モデルのデジタルスキャン、口腔内スキャンによる石膏模型の削減。デジタルデータからの加工編集(デジタルセットアップ、アライナー作成、インダイレクトコアの作成、OPE における顎骨シミュレーション)また、それらのデータを気軽に造形する3D プリンターの活用等
結果
手軽にデジタルスキャンによるデータ化、また元データ通りでも、加工編集データでも簡単に3D 造形できる環境が整ってきた。これによる、資料のデジタル化と整理が可能、また今まで長時間かかっていた技工の時間短縮が可能となっている。
考察
デジタル化は 40 年分貯めてきた膨大な資料を削減するには有益である。また加工編集したデータは精度も高くチェアタイムの短縮も可能となると感じている。しかしすべて画面上のデジタルにしてしまうと見落としや、緻密な咬合状態の確認困難など不利益が発生してしまう。技工や治療の流れを複数人で確認できるシステム(ToDo の共有やアナログな掲示板)を構築する事。診断や術者の治療計画・経過における気軽な造形もとても大切である。
■経歴
2006年 北海道大学歯学部 卒業
2011年 広島大学矯正学大学院 卒業 歯学博士号 取得
広島市開業医にて勤務
2013年 日本矯正歯科学会認定の認定医習得
2014年 みちだ矯正小児歯科 常勤
2019年 みちだ矯正小児歯科 院長
2020年 みちだ矯正小児歯科 40周年
■所属
愛媛県松山市 みちだ矯正小児歯科 院長
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AKINORI MORIMOTO
早稲田大学 教授 森本 章倫
■タイトル
ポストコロナのまちづくり
■抄録
新型コロナウィルス(COVID-19)の世界的な大流行は、これからの都市のあり方について様々な議論を巻き起こしています。人々はソーシャルディスタンスをとることが強く求められ、テレワークなどの新しい働き方も増えてきました。郊外居住や地方都市への移住が話題となる中、人口減少社会に対応するため都市機能を集積させ、コンパクトにまとまった持続可能な都市の形が必要とされています。これまで日本各地で進められている「コンパクト+ネットワーク政策」に対して、感染症拡大防止の観点から都市部への集約をどう考えればよいのでしょうか。
ここでは、新型コロナウィルスの感染拡大を契機に発生した様々な疑問や課題を、まちづくりの視点から整理します。特に国内外における都市計画の新たな潮流を紹介しつつ、人口減少社会が続く我が国の都市および交通のあり方について話題提供をします。
■略歴
1989年に早稲田大学大学院を卒業後、MIT研究員、宇都宮大学教授などを経て、2014年から早稲田大学理工学術院 社会環境工学科 教授。
専門は都市計画・交通計画で、特に持続可能な都市、次世代交通やスマートシティなどの研究を実施。
現在、国及び地方の各種委員会委員をはじめ、日本都市計画学会副会長、日本交通政策研究会常務理事などを務めている。
主な著書として”City and Transportation Planning: An Integrated Approach, Routledge, 2021”などがある。
■所属
早稲田大学理工学術院 社会環境工学科 教授
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KEISUKE WADA
和田 圭祐
■タイトル
歯肉退縮 ―その管理と予防、治療について―
■抄録
歯肉退縮は罹患率の高い歯周疾患であり、最も目に見えてわかりやすい病態である。それゆえに審美的問題や知覚過敏、根面う蝕への直接的リスク因子となる。中でも進行性の歯肉退縮は継続的にアタッチメントロスを引き起こし、歯牙喪失に至る。歯肉退縮を防ぐ第一歩はその病態を発見し、そのケースに特有のリスク因子を見つけ出し、修正することから始まる。本講演では歯肉退縮についての基礎的知識とそのリスク因子をエビデンスから紹介し、明日からの臨床に使える実践的な予防策を提案したい。また歯肉退縮をどのように経過観察し、いつ専門医による確定的治療(外科処置)が必要かどうかを見定め、実際どのような結果が得られるのかを演者の実際のケースを通じて皆様と共有できる時間としたい。
■略歴・資格
広島大学歯学部卒業
名古屋大学医学部大学院修了(顎顔面外科学)医学博士
ハーバード大学歯学部大学院修了(歯周病学)医学博士 アメリカ歯周病専門医
ペンシルベニア大学歯学部卒業 ペンシルベニア州歯科医師免許
ペンシルベニア大学歯学部歯周病科 准教授
テンプル大学歯学部歯周病口腔インプラント学講座 主任教授を経て
現在、医療法人東陽会和田歯科医院副院長 i-Smile Dental Clinic Tokyo院長
アメリカ歯周病学会ボード認定医
広島大学歯学部 客員教授(顎顔面外科学)
テンプル大学歯学部 客員教授(歯周病・口腔インプラント学)
東京医科歯科大学 非常勤講師(歯周病学)
■所属
i-Smile Dental Clinic Tokyo
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五十音順
日本先進矯正歯科学会学術大会japanese advanced orthodontic conferenceChairmanシンポジウム座長
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HARUYA OGAWA
小川 晴也■略歴
1961年 8月28日生まれ
1986年 大阪歯科大学卒業
大阪歯科大学歯科補綴学第二講座入局
1987年 大阪歯科大学歯科補綴学第二講座退局
大阪歯科大学大学院入学 歯科矯正学専攻
1991年 大阪歯科大学大学院修了(学位取得)
■職歴、その他
1991年 広島県福山市元町に小川矯正歯科を開設(1998年 伏見町に移転)
大阪歯科大学非常勤講師(至1999年)
1998年 大連医科大学(中国)客座副教授(至2000年)
2006年 筒井塾咬合療法研究会インストラクター(至現在)
2008年 アレキサンダー研究会世話人代表(至2009年)
■学会認定医
1992年 日本矯正歯科学会(JOS)認定医
1999年 英国矯正歯科認定医 (MOrth RCSEd)
2006年 世界舌側矯正歯科学会(WSLO)認定医
日本矯正歯科学会(JOS)専門医
2007年 日本舌側矯正歯科学会(JLOA)アクティブメンバー
2011年 Affiliate member of E.H.Angle Society of Orthodontist (Southwest Component)
2017年 Regular member at large of E. H. Angle Society of Orthodontist(Southwest Component)
■近著
・小川晴也:咬合高径のコントロールが有効であった下顎の側方偏位症例,日本臨床矯正歯科医会雑誌,第19 巻,Vol.1:2-9,2007.
・小川晴也:小児期における顎偏位症例への咬合挙上と態癖指導,始めて、学んで、MTM,デンタルダイヤモンド増刊号,第32巻第14号:124-139,2007.
・小川晴也:左右の咬合高径の不調和と左側臼歯部のクロスバイトと左側のⅡ級咬合関係をともなう下顎の側方偏位症例,臨床家のための矯正YEAR BOOK ‘08,クインテッセンス出版,35-45,2008.
・小川晴也:咬合療法の概念に基づく歯科矯正臨床への取り組み-患者本来のカタチに近づけるために-,前編,Journal of Orthodontic Practice,Vol.25,No.1:29-50,2009.
・小川晴也:咬合療法の概念に基づく歯科矯正臨床への取り組み-患者本来のカタチに近づけるために-,後編,Journal of Orthodontic Practice,Vol.25,No.2:61-78,2009.
・筒井照子,西林滋,小川晴也(共著):態癖-力のコントロール,東京,2010,クインテッセンス出版
・小川晴也:小児歯科における姿勢・態位への取り組み,小児歯科臨床,Vol.16,No.8:20-30,2011.
・小川晴也:態癖改善が歯科矯正治療に及ぼす影響についてー患者本来の”カタチ”に近づけるためにー,甲北信越矯正歯科学会雑誌,第20巻第1号,3-21:2012.
・小川晴也:TADを用いた矯正治療の実際と臨床的使用法,日本成人矯正歯科学会雑誌, Vol.19, No.2: 8-23,2012.
・小川晴也:態癖;山口秀晴,大野粛英,高橋治,他編 MFT臨床,東京,2012,わかば出版,244-246.
・小川晴也,小川聖美:機能的下顎偏位を伴う症例の下顎位についての一考察, Orthodontic Waves-Japanese Edition 第72巻 第1号,35-59,2013.
・岡崎綾子,小川晴也(共著):当院で行っている態癖ならびに口腔周囲の悪習癖改善への取り組みについて,日本臨床矯正歯科医会雑誌,第26巻 第1号 ,9-18,2014.
・小川晴也:舌癖の指導方法,デンタルダイヤモンド,第39巻第12号:105-107,2014.
・小川晴也:成長期における上顎前突の長期術後経過から考える第一期治療の意義,臨床家のための矯正YEAR BOOK 2015,クインテッセンス出版,10-17,2015.
・飯高春香,小川晴也(共著): 舌小帯短縮症に対するMFT-当院におけるそのアプローチについて-月刊デンタルハイジーン,Vol.35 No.12:1368-1373,2015.
・小川晴也,西井康,大谷淳二:MTMのフォースシステムと歯科矯正用アンカースクリューの応用,日本歯科医師会雑誌,Vol.69,No.9:31-39,2016.
・小川晴也:健やかな矯正臨床を目指して-矯正治療を単なる美容で終わらせないために-,日本成人矯正歯科学会雑誌,Vol.23 別冊:34-51,2016.
・小川晴也,筒井照子:良好な長期術後経過を示した「成人開咬症例」から学ぶこと-咬合療法の概念に基づいた矯正歯科臨床-,臨床家のための矯正YEAR BOOK 2018,クインテッセンス出版,28-37,2018.
・小川晴也:矯正歯科臨床 基本から限界まで-Ⅱ級症例-,近畿東海矯正歯科学会雑誌, 53 (1):13-21,2018.
・小川聖美,小川晴也(共著):症例報告-長期安定性を求めてー上顎前突/非抜歯 3°ルールの例外2症例,Journal of Orthodontic Practice,Vol.35,No.10:35-50,2019.
・小川晴也,小川聖美:症例報告-長期安定性を求めてーアングルⅡ級開咬抜歯、アングルⅢ級開咬非抜歯症例,Journal of Orthodontic Practice,Vol.35,No.12:63-81,2019.
・小川晴也:歯科矯正用アンカースクリューの進化と矯正臨床1,Journal of Orthodontic Practice,Vol.36,No.4:37-50,2020.
・小川晴也:歯科矯正用アンカースクリューの進化と矯正臨床2,Journal of Orthodontic Practice,Vol.36,No.6:69-78,2020.
・小川晴也:歯科矯正用アンカースクリューの進化と矯正臨床3,Journal of Orthodontic Practice,Vol.36,No.7:11-29,2020.
・小川晴也:長期経過から小児への矯正治療のタイミングとアプローチ法を考える(6回連載),(その1)まずは習癖指導から始めよう,日本歯科評,Vol.801(10),No.936,69-76,2020.
・小川聖美,小川晴也(共著):上顎大臼歯の遠心移動を行ったAngleⅡ級2類成人症例の良好な長期術後経過について,中・四矯歯誌,32:1-21,2020.
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CHIORI HASHIBA
橋場 千織■略歴
日本歯科大学歯学部 卒業
日本歯科大学大学院課程 修了
1992年 はしば矯正歯科 開設
■所属学会
日本矯正歯科学会専門医・認定医
EBO(European board of Orthodontists)
Angle Society Southwest正会員(South west)
日本舌側矯正学会認定医・理事
日本歯科審美学会認定医・理事
日本成人矯正歯科学会認定医・常任理事
日本アンチエイジング歯科学会認定医・理事
アメリカ審美学会(ASDA)Accredited&Fellow
WSLO(World Society of lingual orthodontics)Active member
ESLO (European Society of lingual orthodontics) Active member
アメリカ矯正学会国際会員
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日本先進矯正歯科学会学術大会japanese advanced orthodontic conferenceProgramプログラム
DAY01
2022.1.30
9:50 - 10:00 | 開会式 |
---|---|
10:00 - 11:00 | 【講演1】高柳 譲司 先生 |
11:00 - 12:00 | 【講演2】道田 将彦 先生 |
12:00 - 13:00 | ランチ |
13:00 - 14:00 | 【講演3】有本 博英 先生 |
14:00 - 15:00 | 【講演4】和田 圭祐 先生 |
15:00 - 15:30 | 休憩 |
15:30 - 16:30 | 【講演5】布川 隆三 先生 |
16:30 - 17:30 | シンポジウム1 座長 橋場 千織 先生 |
DAY02
2022.1.31
10:00 - 11:00 | 【講演6】森本 章倫 先生 |
---|---|
11:00 - 12:00 | 【講演7】上地 潤 先生 |
12:00 - 13:00 | ランチ |
13:00 - 14:00 | 【講演8】今村 栄作 先生 |
14:00 - 15:00 | 【講演9】斉宮 康寛 先生 |
15:00 - 15:30 | 休憩 |
15:30 - 16:30 | シンポジウム2 座長 小川 晴也 先生 |
16:30 - 16:40 | 閉会式 |
日本先進矯正歯科学会学術大会japanese advanced orthodontic conferenceRegistration参加申し込み
下記によってそれぞれお申し込み方法が異なります。
該当する内容でお申し込みをお願い致します。
第四回日本先進矯正歯科学会学術大会
japanese advanced orthodontic conference
【会場】
早稲田大学 国際会議場
井深大記念ホール
〒169-0051
東京都新宿区西早稲田1丁目20-14
Accessアクセス
徒歩でお越しの方
・地下鉄 東西線 早稲田駅 から 大学構内を横切っていただいて、徒歩9分
・都電 荒川線 早稲田駅 から徒歩3分
・高田馬場駅からバスにて早大正門まで約13分、早大正門 から徒歩6分
▼詳しくは下記のURLからご確認ください。
https://www.elforum.org/map.shtml